「バレエ・マンガ 〜永遠なる美しさ〜」便りNo.4 京の夏より熱い!バレエ・マンガ展!
こんにちは。研究員の倉持です。
今日も広報担当のマミューを押しのけ(?)、
企画展「バレエ・マンガ〜永遠なる美しさ〜」をご紹介いたします。
山岸凉子先生の「アラベスク」の華麗なイラストをちらし画に使わせていただいている本展示!
とにかく内容が濃いことだけは保証いたします。
チラシイラスト:『アラベスク』
© 山岸凉子/メディアファクトリー
展覧会は5つのコーナーで別れていますが、
源流から現在まで、時系列にバレエとマンガの深い関わりについて、
美しい原画、衣裳、当時の雑誌、映像などから垣間見ることができます。
今日は、ちょこっとだけ、会場の様子を写真にてお伝えします。
端麗な原画作品、貴重な貸本や雑誌、雑誌付録などがぎっしり…。
マンガだけでなく、
兵庫県立芸術文化センター所蔵の薄井憲二バレエ・コレクションから借用した
ロマンティック・バレエ時代のイラスト、
ダンサーをユーモラスに描いたカリカチュアなども展示してあり、
そちらも一つの目玉となっております。
また、有馬龍子バレエ団/京都バレエ専門学校から借用した衣裳や映像も見応えありますよ!
そして、バレエ・マンガにお決まりの「トゥ・シューズに画びょう」を象徴するオブジェも作りました。
「展示が終わったら、この大量の画びょうは、どうするの?」とよく聞かれます。
出展作家として挙げている12名の作家さんのお名前に入ってないのですが、
会場では、谷ゆき子先生の作品紹介のパネルも展示しています。
この谷先生のバレエ・マンガがこれまたすごいのですが、
長くなるので、また別のブログ記事で語らせ頂きます。
とにかく展示物も多いし、内容も濃いので、
多めに時間をとって、来ていただくことをおすすめします。
ちなみに、本展は、展示のために結成された「バレエ・マンガ研究会」
のメンバー熱意をもって取り組んでくださったからこそできたものなのですよ。
簡単にメンバーのご紹介をしたいと思います。
まず、全体の監修者には、マンガ研究家のヤマダトモコさん!
明治大学の米沢嘉博記念図書館で学芸員もされ、
いつも素晴らしい展示を作っているスペシャリストであります。
川崎市市民ミュージアムの「少女マンガパワー」展でもキュレーションを担当しておりました。
今回のバレエ・マンガ展のまさに大黒柱となっていただきました。
実際のバレエについては、舞踊研究家の芳賀直子さんが監修。
芳賀さんは兵庫県立芸術文化センターの薄井憲二バレエ・コレクションの
キュレーターでもあります。
バレエの詳しい歴史や細やかな解説はすべて芳賀さんによるものですよ!
芳賀さんの解説を読めば、きっと実際のバレエにも興味が湧いてくるはずです。
そして、今回の展示は、一つ一つの原画の初出調査がきちんとなされ、
貴重な雑誌資料などの展示ができていますが、
これには、「少女漫画ラボラトリー図書の家」の小西優里さんと卯月もよさんの力が大きいのです。
実は、今回のバレエ・マンガ展、「図書の家」さんのHPで公開していた
「バレエ・マンガリスト」もベースになっているのです。
ぜひ、サイトをのぞいてみてください。本当に素晴らしいアーカイブですので!
執筆や調査にご協力いただいた相模女子大学の講師をされている岩下朋世さんは、
前職が京都精華大学の国際マンガ研究センターの研究員だった縁もあり、
メンバーに加わって頂きました。
学年誌におけるバレエなど、細やかなリサーチをしてくださった気鋭の少女マンガ研究者です。
この強力な5名の末席に私が加わった6名の形で結成されたのが、
「バレエ・マンガ研究会」です。
また、このメンバーだけでなく、様々な方が本展にご協力してくださいました。
このメンバーによる展覧会のオープニングイベントとして開催した座談会も盛り上がりました。
定員50名の席も満員御礼で、
フロアの皆様とも、バレエ・マンガに関する色んな情報交換ができて、
とても充実した会でした。
そんなバレエ・マンガ展は、京の夏より熱く開催中です。(展覧会場は涼しく快適です)
永遠なるバレエ・マンガの美しさで堪能しに来てください。
明日は、バレエ・マンガ展開催中のショップグッズについてご紹介します。
お楽しみに〜。
(くらもち)