「戦争とおもちゃ展」で懐かしのおもちゃたちに出会いませんか?

マンガミュージアムから歩いて15分にある「ブリキのおもちゃと人形博物館」をご存知ですか?
高山豊治館長が30年以上かけて集めた15000点にも及ぶコレクションのうち、
約3000点が常設展示されている夢の博物館です。


当館では、同館所蔵の昔なつかしいおもちゃたちを、
館内中におかれた10個のケースでご紹介するミニ展示シリーズを展開中です。


8月27日からご紹介しているのは、
第二次世界大戦を挟んだ1930〜1960年頃までの、
戦争を題材としたおもちゃ達です。


戦後70年近く経った今の日本ですが、
戦争というテーマがこれまでになく、ナイーブな問題になっています。
そういう時だからこそ、あえて古の戦争玩具をご覧になり、
その頃の時代の空気を感じ取って頂けたらと思います。



後ろに見えているのは、戦時中に出版された雑誌ですが・・・なんと、ジャバラ折りです!
おもちゃと共にマンガミュージアムで所蔵している雑誌やマンガ本も展示されているので、
その点にも注目して御覧ください。



ミニチュア玩具たちです。
写真からは想像が難しいかと思いますが、
サイズは1cm〜2cm程度の小さな小さなおもちゃたちです。
今でもミニチュアフィギュアは存在しますが、
当時も作られていたとは驚きですね〜。
後ろに見えるバイクのおもちゃと比較すると、
スケール感がよく伝わるのではないでしょうか。
兵隊さんたちの服装や荷馬車の車輪など細密に作り込まれていますよね。



この青いジープはGHQが使用した空き缶で作られているそうです。
現代のように材料が、すぐ手に入る状況にはなかった当時の様子が想像出来ますね。



このおもちゃは、某製菓会社の景品として作られたという説があります。
手作り感があって温かみのあるおもちゃが景品に使われていたとは、
むしろ贅沢な印象を受けますね。
景品のひとつひとつ色やかたちが違う。
この事が当たり前だった時代が日本にあったなんて・・・。


「戦争」という言葉から連想されるものは、
怖さや悲しさ、厳しさ。
多くはマイナスのイメージばかりだと思います。
戦時中であろうが、戦後の混乱の中だろうが、
子どもたちはそこにいて遊びに夢中だったはずで、
「戦争」でさえも遊びの対象にする子どもたちの
無邪気さや怖さ、たくましさを感じずにはいられません。


おもちゃを通すことで違った視点から「戦争」というものを捉えてみてはいかがでしょうか。
戦中と戦後、その当時の状況や世相というものの一端を知る手がかりとなるのでは・・・。


この展示の全貌は、実際にご覧になられてからのお楽しみです。
会期は12月16日(火)までです。


ぜひ、マンガ雑誌の表紙とともに並んでいる懐かしのおもちゃたちに会いに来てください。
お待ちしております!!





(ヤマシタ)